コラボレーション

お笑い初心者講座

素敵なお笑い好き目指していますか?
「お笑い好き=素敵な人」とは限りません。とくに「お笑い」の感受性が一番強い時期と言うのは思春期ですから暴走もしやすいのですかね。集団心理の側面からもアプローチできるかもしれませんね。

で、さっくり言いましょう
芸人さんを「批判」をするのは簡単です。
「つまんね~」でお笑いは終りますから。
勿論、僕個人レベルでもそう思う瞬間がないわけじゃ無いですよ。
でも、それは僕個人の感性と発信者である芸人さんが今見せたいものが合致していないだけだと僕は思うんですね。
だから「つまんないかも」と思った瞬間これを面白く見るためにはどうしたらいいか考えますからね。
大概は面白く感じれます。

で、ローティーンのお笑い好きの人にお願いがあるとすれば
貴方の中にお笑いのアンテナをいっぱい立ててください。
貴方のアンテナが多ければ多いほど今まで以上にお笑いが面白くなります。

お笑いは答えが無い答えを探す旅であり、常に理想を目指す戦いでもあるのです。そして何よりとても素敵な知的な娯楽であります。

これを楽しむ為に「お笑いアンテナ」が必要なんですが、そのアンテナ増設作業は実の所「お笑い」から離れた所にあるのです。
常識が分からない人にはお笑いを作り出せることも出来ないし、ましてやお笑いをちゃんと受け取る事も出来ないのではないんじゃないかなっておもうのです。

だって、常識からの「ズレ」こそ「お笑い」のテーマですから。

だから。
いっぱい恋愛して、いっぱい本を読んで、英語の単語を暗記し
お父さんと喧嘩をし、お母さんのお使いに行き
校長先生の話を聞き、政治討論番組を観て
スポーツで汗を流し、音楽にはまってみて
友達と将来の夢について語り、クサイ詩を書いてみたりして
自分のアンテナを広げていってください。

そのプロセスの中で自分が好きなものの傾向性がわかると同時に
他の人の好きなものの傾向性も段々見えてくるのではないでしょうか?


本当にそうなれば相手のことも考えられるはずで、迷惑な事、単なる「オタク」なファン、「イタイ」ファンでいられるはずがなくなるのです。

貴方がもし「イタイ」ファンになって一番困るのは、他でもないそんな「イタイ」ファンに応援されている芸人さん本人だと言うことに気が付かなきゃいけません。
そんな僕が言うのもなんですが、
多くの人が「お笑い」と接する機会があるとすれば
最も多いきっかけは「TVのお笑い番組」でしょう。

で、いきなりですが「ミーハー」ってなんですか??
いや、自分の中ではちゃんとかたちが有ったんですが、友達と話していたら結構「ミーハー」の印象が違うんですね。
僕個人は「特定の個人を応援し、その対象が複数いる人」
っていう風に思っていたんですが
「メジャーな人が好きな人」
「顔だけで応援する人」
「ワーキャー五月蝿い人」
など、幾つかの「ミーハー論」を思わず聞く事になっちゃいました。どれが正しいのですかね??調べろって?あはは。そもそも「ミーハー」って何語?

まぁ、こんな些細なことでも調べようとすると語源とかまで辿っちゃう人間なんで、僕の「ミーハー」で話をしたいと思います。

お笑い番組などを観ていて、
この芸人さんが気になる!っていうことが訪れると思います。
もっと作品が観たい、他の番組には何に出ているのか?
お笑い好きの議論で
芸人さんを愛するのか、作品を愛するのか
というテーマが有ります。
僕の中では「ミーハー」と言うのは「芸人さんを愛する」タイプなんですね(愛すると言うのは恋するとは違いますよ)

このHPを立ち上げるまで、僕は典型的に「芸を愛する」タイプで「ミーハー」な人が何となく苦手だったんですね。
苦手な理由は「何となくお笑いの幅が狭い気がする」
というものでした。

でも、リンクを張らせて貰っている人を初めとして、特定の芸人さんのライブには必ず足を運ぶという人の中にも本当に「お笑い」が好きで、お笑いのこれから、劇場のこれからを真剣に考えている人に出会うにつれ
どのような形から入ろうがそれはあくまでも「形」にしか過ぎないのだな、って気付いたんですね。

ひょっとすると、ここを立ち上げてから僕の一番変わった点がここかもしれませんね。

その上で、やっぱり許せない「ミーハー」もいるんですね。
他の芸人さんのファンの気持ちを考えない人
舞台そのものを自分主体に考えている人
芸人さんに迷惑をかける人・・・etc

やっていいこと悪いことくらいの判別はお笑い好きどうこういう以前に人間として身につけて欲しいと思うんです。
特に劇場で「注意」されていることには根拠のあるものばかりなわけですから。

ミーハーでもいいんです。
本当にその芸人さんが好きだったら、必然的にその芸人さんを通していろんなスタイルの「お笑い」に出会えますし、
その芸人さんが影響を受けたと言うものにも関心がいくだろうし。

ホント、お笑いが作ってくれる出会いって素敵ですよ。
お笑い番組と一括りにしましてもその番組の性質から大きく分けて3種類に分けれます。

1、ネタ番組。
これは文字通り芸人さんが番組の中で「ネタ」を見せる番組ですね。この手の番組はその芸人さん・コンビが自らのネタを披露するわけですから、最も原始的で最も個性が分かり易い番組と言えます。
が、関西地域を除いて、この番組が地上波として見れるのは
「オンエアーバトル」(NHK金曜24:15~)と
「笑点」(日本TV系列日曜夕方)
と、限定されてしまいます。
また、ネタ番組の種類としては
若手芸人を中心としてその優劣を競わせる「コンテスト形式」とある程度評価されている芸人さんを中心として「新ネタおろし形式」の2タイプに分けることが出来ます。

2、合同コント型番組
これは、何組かの芸人さんなどが寄せ集まって一つの番組を作り、普段のコンビ(単独)ネタでは見ることが出来ない組み合わせ(例えば事務所が違うなど)をみる事ができます。
こうした、固定した幾つかのコンビなどで番組を作るとすると「ネタ」はその番組の中だけで限定されてしまうので、「漫才」をやる事は極めて少ないと言え、結果的に「コント番組」になるのです。
代表的な今見れる番組に
「はねるのトビラ」(インパルス・キングコング・ドランクドラゴン等 フジTV系列月曜深夜)
「ワンナイ」(ガッレッジセール・ドンドコドン・雨上がり決死隊 フジTV系列水曜22時~)
「笑う犬の情熱」(ウッチャンナンチャン等 フジTV系列日曜20時~)
などが有ります。

古くは
「夢で逢えたら」(ダウンタウン・ウッチャンナンチャンなど)
「ごっつええかんじ」(ダウンタウン等)
「オレタチひょうきん族」(ビートたけし・さんま・島田紳介等)
があり、この列挙からも分かるように「フジTV」の得意ジャンルです。
この手の番組は若手は深夜で力が試され、人気が出てくるに従い放送時間がいわゆるゴールデンになってくるのです。

3、バラエティー番組
物凄くこれは幅が広い言葉で、必ずしも「お笑い芸人」が出演する必要が無い番組の形態だといえます。
代表的な「笑っていいとも!」でもお馴染みですが
この手の番組は一放送枠を細かく幾つかの「コーナー」に分け、好評か不評かで随時リニューアルができる機動性が高い番組と言えます。

さて、ズラズラっと並べてみましたがこの並べた順番にもちゃんと意味が有ります。
芸人さんの番組関与が高い順に並んでいます。
1は芸人さんしか出ません。
2はメイン芸人さんで、サポート的にアイドルなどが加わります
3は芸人さんが出なくても成立します。

そして更に言うと
3・2・1の順番でその番組が面白いかどうかは
ディレクター・プロデューサーや放送作家・構成作家と呼ばれる裏方さんの能力が高いかどうかが重要になってくるのです。

お笑い芸人さんのいわゆる純粋な「芸」を楽しむのに最も適しているのが「ネタ」番組です。「芸」を定義づけるのは難しいのですが、
分かり易く言って「再演可能性」つまり同じ「ネタ」を何度もやれるかという事になります。(関西では新ネタ重視の傾向がありますが・・)
で、「ネタ番組」は極めて番組制作者側の加工が少なく、一般的に「一発撮り」(カットはあっても、NGが無い)どれだけ収録までにそのネタについて練習を重ねてきているのか、呼吸や間合いを合わせてきているのか、その上で、アドリブや放送の枠の中に収めるように変化つけてきているのか等がポイントとなります。

次に合同コント番組の楽しみ方は
「お気に入りのキャラクター」を探すことに有ります。
現在このキャラ作りが最も得意としているのが内村さんではないでしょうか。
こうした「お気に入りのキャラ」は何度となく番組内で放送される事になると思うのですが、一般的に連続して出過ぎると消耗し易いうえ、その演じている芸人さんとキャラクターが同一視されやすいため最近では同一キャラを何年にも渡ってひっぱることは少なくなってきました。
そんな中例外的なのが「バカ殿」でしょう。

個人的には単独の芸人さん・コンビでのコント(しかも出来るだけ長い尺の)番組が好きなんですが・・・最近はめっきり無くなっちゃいましたね。。。

バラエティー番組はそもそも「お笑い番組」と言えるのか?
という指摘も有るでしょう。つまり、純粋な「芸」を楽しむという側面はかなり薄いのです。

つまり「芸人さん」ではなく「タレント」として番組に出ているともいえます

が、現実的に芸人さんに最も出会える可能性の高い番組と言えます。
この手の番組で「芸人さん」に求められる能力は
「フリートーク」の力と「仕切り」の力の二つだと言えます。
(実はもう一つ企画力というのも有るのですが・・これはまたおいおい話しましょう)
芸人さんはコントや漫才を作る上で面白い着眼点や発想が要求されており、こうした番組のなんでもない話をどう面白く転がしていくかの重要なキーパーソンになっています。
TVで活躍する大物芸人と呼ばれる人達はまず間違いなくこの両方を兼ね備えているのです。
一言でバラエティー番組(ラジオ)の「トーク」と言っても
「フリー」ではなく原稿が有ったり、テーマが有ったりいろんなかたちが有ります。
で、そういう部分にも勿論「その人らしさ」っていうのは出るのですが、それ以上に「フリートーク」には出るのだと思うんです。

具体的な例をあげる前に、「好き・嫌い」はあると思うんですが、決して「どの人のスタイルが正しい」って事ではないんですよ。

具体的に
芸人さんの話の前に僕はどういうスタイルなのかと言うと
もうお気づきだと思いますが、分析して・例えるのが好きなんですね。ですから、理屈で考える人には合わせやすいし、反論してきたり提案してくれる人とも合うんですね。その上で若干マニアックだと「ツモ」ります。逆に感性の人や断言して欲しいと思う人にはまどろっこしいし、本質から離れた話をしているように思われちゃうんですね。。

まぁこんな感じで「僕」でさえこういう傾向があるのですから「芸人さん」にも有るんですね。

ここは初心者用の講座なので、あえてメジャーな人の話をします。

タモリさんは他の人が興味ない事をついてくるのが好きなんだと思います。マニアックでありフェチな側面が強いですね。その上で関根勤さんが指摘しているのは「ボケたがり」で「かまってもらいたい」ということでした。僕個人の視点ではタモリさんは「へぇ~」と言わせたいだとおもうんですが。

さんまさんは基本的に「落とす」人だと言えます。「落とす」と言うのは否定のトークですね。この「落とす」スタイルは関西出身の芸人さんに多く見られるのですが、一瞬ネガティブのようで、「落とされた側」は見ている側(視聴者)に親しみやすさを与える事が出来るメリットが有るんですよね。
で、もう一個のさんまさんのトークの特徴は相手に「理想のかたち」を要求することです。
さんまさんの頭の中にある
「理想の女性」「理想の芸人」「理想の自分」etc・・・
当然さんまさんの理想どおりに生きている人なんて少ないのですから、そこに「ズレ」が生まれるわけでこの「ズレ」が笑いになるですよね。

同じく「落とす」スタイルの芸人さんと言えばダウンタウンがいます。浜田さんの場合は相手の失敗を笑いに持っていくことが多く、松本さんの場合は・・・・もう、いろんなスタイル有りすぎますね。ダウンタウンとして浜田さんと出ている時と松本さん個人で出ているときは違いますしね。ただ、構造的な笑いや松本さん自身の発想で笑いを作るのが好きなんだと思います。

島田紳介さんは物凄く計算家です。
有名な話ですが「TBSの感謝祭」は出演者全員に一回は話を振る為に全員のプロフィールなど頭に入っているそうです。
その上で、本当のフリーの時は「オチ」から逆算した笑いがすきなのか、途中過程や根拠が納得しそうな話で相手をその気にさせます。

僕のスタイルに一番近いのが関根勤さんでしょう。マニアックで分析好き。しかし関根さんのすごい所は自分が笑いのゴールを決めようとはしすぎず、時によってメインのお笑い得点王に決めさせることが出来るトークスタイルだというところです。
多分自分が笑いをとる事よりも番組として笑いが取れれば気持ちいいタイプなんでしょうね。

他にも分析したい人はいっぱいいるのですが、
バラエティー番組でお笑いの人がフリートークはだいたいこういうスタイルで話をすすめていきます。
なんでこんな事を初心者に話するかといえば、
お笑いは知的な娯楽であり、その娯楽の楽しみ方は色々有るけれど、一歩先の展開が分かるともっと楽しめると僕は考えているからなんですね。


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